越前そば

福井のそばの歴史は深く、1471年に戦国大名の朝倉孝景が異常気象や災害に伴う飢饉や戦時のための非常食として蕎麦の栽培を奨励したことと言われています。当時は「そばがき」や「そばだんご」で、「そば切り」になったのは、江戸時代はじめに福井藩初代藩主の結城秀康から三代目藩主の松平忠昌まで仕え、名家臣と知られた本多富正が京都から連れてきた蕎麦職人につくらせたのがきっかけ。

さらに諸事に明るかった富正は、大根の摩りおろしを掛けた蕎麦をお抱えの医師やそば職人とともに考案しました。 それが越前おろしそばの始まりの説の一つとされています。

江戸時代から医食同源を地で行く考え方と、美味しいマッチング、殿様すごい!

現在でも福井は全国有数のそばどころで、特定地域で栽培される在来種が多く残っていて、勝山在来、丸岡在来、今庄在来、大野在来など22系統が栽培されています。在来種は地域によって風味や味わいが異なるので、福井県内でも多彩な食べ比べが楽しめます!

丸岡在来の特徴としては小粒で、皮が薄く、粒の張りが良いことが特徴で、風味高く味も香りも評価されています。

毎年9月中旬~10月下旬頃には、畑一面に可憐なそばの白い花が咲き乱れ、11月初旬頃からそばの収穫が始まると風味のいい新そばがお店に並びます。

越前おろしそばの名前は、1947年に昭和天皇が来県された際に食べたことに由来します。 食べ方はシンプルで、ダシをそばにぶっかけて食べるスタイルが一般的で、ダシと大根おろしを別々に、または一緒にかけるなどの方法があります。そば湯も楽しむことができます。

お店ごとに出汁と大根おろしの提供方法が異なるので、いろいろな食べ方を楽しむことができますので、ぜひそばの食べ歩きを楽しんでみてくださいね!

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